「売上は去年より増えている。それなのに、なぜか会社にお金が残っていない」
経営者の方とお話をしていると、こうした悩みを聞くことがあります。
売上が落ちているのであれば、まだ原因は分かりやすいかもしれません。
しかし厄介なのは、
「売上は上がっている」
「利益も一応出ている」
「決算も赤字ではない」
それなのに、銀行口座を見ると想像していたほどお金が増えていないケースです。
そして、ここから不安が始まります。
「このまま人を採用して大丈夫だろうか」
「新しい設備を購入しても資金繰りは回るだろうか」
「銀行から借りた方がいいのか。それとも借りない方がいいのか」
「社員にボーナスを出したいけれど、いくらまでなら問題ないのか」
「そもそも、うちの会社は本当に順調なのだろうか」
広島で財務コンサルを探している経営者の方の中にも、こうした「数字では説明しづらい漠然とした不安」を抱えている方は少なくないと思います。
篠永コンサルティングオフィスでは、この不安を単に「もっと売上を上げましょう」という話だけで解決しようとは考えていません。
大切なのは、会社のお金の流れを見える状態にすること。
そして、
「この会社は、どこにお金を使えて、どこまでなら攻められるのか」
を経営者自身が判断できる状態をつくることです。
今回は、広島で法人向けキャッシュフローコーチとして経営者の方をサポートする立場から、財務コンサルとは何をするものなのか、そして中小企業の経営において「お金の見える化」がなぜ重要なのかをお話しします。
財務コンサルは「決算書を解説する人」ではありません
「財務コンサル」と聞くと、
「難しい決算書を分析する人」
というイメージを持たれるかもしれません。
もちろん、決算書や試算表を見ることは重要です。
ただ、私が考える財務コンサルの役割は、数字を分析して終わることではありません。
数字を、経営判断に使える状態に変えること。
こちらの方が重要です。
たとえば、会社の試算表を見れば、売上や利益、経費などさまざまな数字が並んでいます。
会計に詳しい人なら理解できても、経営者全員が会計の専門家である必要はありません。
むしろ経営者が本当に知りたいのは、
「で、うちの会社は今どういう状態なの?」
ということではないでしょうか。
さらに言えば、
「今の状態なら人を採用していいのか」
「設備投資に500万円使っても大丈夫なのか」
「借入はいくらまでなら無理なく返済できるのか」
「来年どこまで売上を伸ばせばいいのか」
こうした「次の一手」を知りたいはずです。
篠永コンサルティングオフィスでは、毎月の試算表をもとにキャッシュフロー表を作成し、会社のお金の流れを整理しています。
そして、その数字を経営者の意思決定につなげていきます。
決算書を読むことが目的ではありません。
決算書の数字を使って、これからどう経営するかを考えることが目的なのです。
「利益が出ている=お金がある」とは限らない
ここは、財務を考えるうえで非常に重要なポイントです。
利益と現金は同じではありません。
経営をしていると、
「利益は出ているのに現金がない」
ということは普通に起こります。
たとえば、商品やサービスを販売して売上が計上されても、その代金が翌月や翌々月に入金されるのであれば、その時点では現金は入ってきません。
一方で、給与や家賃、仕入れ、税金、借入金の返済などは待ってくれません。
さらに設備投資をすればまとまった資金が出ていくこともあります。
借入金の元本返済も、損益計算書上の「経費」とは違う動きをします。
つまり、
損益計算書上では利益が出ていることと、会社の銀行口座に十分なお金があることは別問題です。
だからこそ、売上だけでも、利益だけでも会社の状態を判断することはできません。
「会社に入ってくるお金」
「会社から出ていくお金」
「現在残っているお金」
「これから必要になるお金」
これらを一つの流れとして捉える必要があります。
これがキャッシュフローを見るということです。
篠永コンサルティングオフィスが大切にする「お金のブロックパズル」
ただし、ここで問題があります。
財務や会計の説明は、とにかく難しくなりがちです。
損益計算書、貸借対照表、営業利益、経常利益、減価償却、自己資本比率……。
こうした専門用語を並べられて、
「なるほど、よく分かりました」
と言える経営者ばかりではありません。
そして私は、それでいいと思っています。
経営者は会計士になる必要はありません。
大切なのは、自社のお金の流れを理解し、経営判断ができることだからです。
そこで篠永コンサルティングオフィスでは、「お金のブロックパズル」を活用し、会社のお金の流れを図式化して考えます。
売上があって、そこから変動費が出て、粗利が残る。
そこから人件費やその他の固定費が出て、利益が残る。
さらに税金や借入返済などを考えると、最終的に会社にいくらのお金が残るのか。
複雑な数字の羅列ではなく、お金の流れを「見える形」にする。
すると、
「売上はあるのに、なぜお金が残らないのか」
という疑問にも答えが見え始めます。
目指しているのは、
「2割の会計知識で、8割の経営の意思決定ができる状態」
です。
経営者が数字に強くなるというのは、簿記の資格を取得することではありません。
必要な数字を理解し、その数字を経営に使えるようになることだと考えています。
財務が見えると「人を雇っていいか」が分かる
財務コンサルが力を発揮する場面の一つが、採用です。
事業が成長してくると、
「そろそろ一人採用したい」
というタイミングが訪れます。
ところが、人を一人採用するというのは、経営上かなり大きな決断です。
仮に月給25万円だからといって、
「毎月25万円あれば雇える」
という話ではありません。
会社が負担する社会保険料などもありますし、交通費や福利厚生費、採用費、教育コストなども発生します。
何より、人件費は継続して発生する固定費です。
そこで必要なのが、
「あとどれくらい売上・粗利を増やせば、一人採用しても会社のお金が回るのか」
という逆算です。
篠永コンサルティングオフィスのお客様からも、「人を一人雇うためには、どのくらいの売上を目指せばいいのかが分かり、判断材料になった」という声をいただいています。
「忙しくなってきたから採用する」
ではなく、
「この数字までいけば採用できる」
という基準を持つ。
それだけでも経営判断は大きく変わります。
借入は「いくら借りられるか」より「いくら返せるか」
広島の中小企業経営者の方から財務について相談を受ける際、借入も大きなテーマになります。
銀行から、
「これくらい融資できます」
と言われることもあるでしょう。
しかし、
借りられる金額と、無理なく返せる金額は同じとは限りません。
大切なのは、
何のために借りるのか。
借りた資金によって何を実現するのか。
毎月いくら返済するのか。
何年で返済するのか。
返済しながらでも会社に必要な現預金を確保できるのか。
ここまで考えることです。
借入そのものが悪いわけではありません。
必要な投資のために金融機関から資金を調達することは、企業が成長するうえで重要な選択肢です。
問題なのは、
「借りられるから借りる」
「なんとなく怖いから借りない」
という感覚だけで判断することです。
会社のキャッシュフローを確認しながら、適正な借入額と返済期間を考える。
これも財務コンサルの重要な役割です。
設備投資も「買えるか」ではなく「買った後」を見る
設備投資も同じです。
300万円の設備を導入したい。
会社の預金口座には500万円ある。
だから、
「500万円あるから300万円の設備を買える」
とは限りません。
購入した後に200万円しか残らないとすれば、その200万円で、
給与、
家賃、
仕入れ、
税金、
借入返済、
その他の固定費を支払っていかなければなりません。
さらに、想定外の売上減少や大きな支出が発生する可能性もあります。
反対に、現金で購入するより、借入などを活用して手元資金を厚くしておいた方が安全な場合もあります。
だから設備投資を判断するときは、
「今買えるか」
ではなく、
「買った後も会社が安全に回り続けるか」
を見る必要があります。
財務は、会社の成長を止めるために見るものではありません。
むしろ、安心してアクセルを踏むために見るものです。
ボーナスや給与も「気持ち」と「数字」の両方から考える
経営者であれば、
「頑張ってくれている社員に還元したい」
と思うこともあるでしょう。
私自身、その考えは非常に大切だと思います。
ただし、会社が無理をして報酬を増やし、数か月後に資金繰りが苦しくなってしまっては、結果として社員を守れません。
そこで一つの判断材料になるのが、労働分配率です。
会社が生み出した粗利のうち、どの程度を人件費として分配しているのか。
現在の売上や粗利ならどこまで報酬を設定できるのか。
売上が増えた場合、どこまでボーナスとして還元できるのか。
こうした数字を見ながら考えることで、
「社長の感覚だけで決めた給与」
から、
会社と社員の双方が納得しやすい報酬設計
へ近づけることができます。
売上目標を「前年比110%」だけで決めていませんか?
もう一つ、私が非常に重要だと考えているのが売上目標です。
経営計画を立てるとき、
「去年が1億円だったから、今年は1億1,000万円」
というように、前年から何%増やすかで目標を設定する会社があります。
もちろん、それが間違いというわけではありません。
ただ、
「なぜ1億1,000万円なのですか?」
と聞かれたときに、
「前年比110%だから」
だけでは、社員にとってその数字は自分事になりにくいでしょう。
本来、売上目標には理由があるはずです。
社員の給与をこれくらい上げたい。
新しく一人採用したい。
新店舗を出したい。
新しい設備を導入したい。
借入を返済したい。
会社にこれくらい現金を残したい。
そして、その先に経営者が実現したい会社の姿がある。
その未来から逆算すると、
「だから今年はこの売上・粗利が必要なんだ」
という根拠が生まれます。
数字に意味が生まれれば、社員への伝え方も変わります。
単なるノルマではなく、
「私たちがこの会社をこうしていくために必要な数字」
になるからです。
財務コンサルなのに「ビジョン」を大切にする理由
ここまでお金の話をしてきましたが、篠永コンサルティングオフィスでは数字だけを見ているわけではありません。
むしろ最初に大切にしたいのは、
「そのお金を使って、何を実現したいのか」
という部分です。
会社をどんな会社にしたいのか。
1年後、3年後、10年後、どうなっていたいのか。
社員にどんな働き方をしてほしいのか。
経営者自身はどんな人生を送りたいのか。
家族とどのような未来をつくりたいのか。
お金は目的ではなく、それらを実現するための手段です。
だからこそ、篠永コンサルティングオフィスではビジョン策定のサポートも行っています。
会社のビジョンと家族のビジョン。
その両方を明確にし、
「実現するには、会社としてどれくらいのお金が必要なのか」
を数字に落とし込んでいく。
財務コンサルというと、「経費を削りましょう」「利益率を上げましょう」という話を想像されるかもしれません。
しかし、数字だけ良くなっても、経営者や社員、その家族が幸せでなければ、私が目指している支援とは少し違います。
篠永コンサルティングオフィスが掲げているビジョンは、
「将来のお金の不安から解放され、自分と周りの人々が朗らかに今を生きられる社会の実現」
です。
だから会社の数字を見る。
そして、会社のお金だけでなく、その先にいる「人」を見る。
これが私たちの財務支援の考え方です。
税理士がいる会社にも財務コンサルは必要なのか?
「うちには税理士さんがいるから、財務コンサルまでは必要ないのでは?」
と思われる方もいるでしょう。
ここは誤解していただきたくないのですが、税理士と財務コンサルは競合する存在ではありません。
税理士の先生からいただく試算表や決算書は、経営を考えるうえで非常に重要な資料です。
私たちは、その数字を、
「これから何に使うか」
という視点で考えます。
過去から現在までの数字を確認し、
「この状態なら採用できるのか」
「設備投資できるのか」
「どれくらい借りればいいのか」
「来期はいくらの売上を目指すべきなのか」
と未来の経営判断につなげていく。
つまり、
会計の数字と、経営者が実現したい未来をつなぐ。
その役割を担うのが、私たちの考える財務コンサル・キャッシュフローコーチです。
「社外No.2」という距離感で経営者に伴走する
経営者は、思っている以上に相談相手が少ないものです。
社員には会社のお金についてすべて話せないことがあります。
家族には心配をかけたくない。
取引先にも相談できない。
銀行には銀行の立場があります。
税理士には税務・会計をお願いしているものの、採用や組織、将来のビジョンまで毎月相談している会社ばかりではないでしょう。
結果として、
「最終的には自分で決めるしかない」
となります。
もちろん、最終決定をするのは経営者です。
しかし、
一人で考えることと、一人で決めることは違います。
篠永コンサルティングオフィスが目指しているのは、「社外No.2」のような存在です。
経営者と一緒に数字を確認する。
経営者が考えていることを聞く。
必要であれば問いを投げかける。
数字に落とし込む。
未来のキャッシュフローを考える。
そして、経営者自身が納得して意思決定できる状態をつくる。
コンサルタントが経営者に代わって答えを決めるのではありません。
経営者が自信を持って答えを出せるようにする。
それが伴走だと考えています。
社員にも会社のお金を知ってもらう
財務は社長だけが理解すればいい。
そう考える会社もあります。
もちろん、すべての財務情報を社員に公開すべきだという話ではありません。
しかし、会社のお金の流れをある程度理解してもらうことには大きな意味があります。
たとえば社員から見ると、
「売上が1億円ある会社」
と聞けば、
「会社にはかなりお金がある」
と感じるかもしれません。
しかし実際には、そこから仕入れや人件費、家賃、その他の経費、税金などが支払われます。
その構造を知らなければ、
「これだけ売上があるのに、なぜ給料をもっと上げられないの?」
という疑問が生まれるのも無理はありません。
反対に、
「会社のお金はこういう流れになっている」
「今期この利益をつくれれば、ここまで社員に還元できる」
「この目標を達成すれば、新しい設備に投資できる」
と共有できれば、目標数字の意味が変わります。
篠永コンサルティングオフィスでは、必要に応じて全社会議で会社のお金の流れやキャッシュフローの状態・見通しを説明したり、社員から意見を引き出したりする支援も行っています。
財務を「社長だけの秘密」にするのではなく、
会社の未来を考えるための共通言語にする。
これも一つの考え方です。
広島で財務コンサルを探している経営者の方へ
ここまで読んでいただいた方の中には、
「うちも一度、会社のお金を整理した方がいいかもしれない」
と感じている方もいるかもしれません。
特に、
売上はあるのに現金が残らない。
決算書を見ても自社の状態がよく分からない。
人を採用したいが、本当に雇って大丈夫か判断できない。
設備投資をしたいが、資金繰りが不安。
銀行からいくら借りればいいか分からない。
社員の給与やボーナスをどこまで上げられるか分からない。
毎年の売上目標をなんとなく決めている。
1年後、3年後、10年後の会社の姿が数字になっていない。
こうした悩みがあるのであれば、一度キャッシュフローの視点から会社を見てみる価値があります。
財務コンサルを入れる目的は、難しい数字をさらに難しくすることではありません。
反対です。
会社のお金をシンプルにして、経営者が判断しやすくするためにあります。
「お金の不安」をなくせば、経営はもっと前向きにできる
経営をしている以上、お金について考えない日はないと思います。
売上。
給与。
仕入れ。
税金。
借入。
設備投資。
採用。
賞与。
会社にとって、お金は血液のようなものです。
だからこそ、お金の流れが見えない状態では不安になります。
しかし逆に考えれば、
「今いくらあるのか」
「これからいくら入るのか」
「いくら出ていくのか」
「どこまで使えるのか」
「何をすれば目標に届くのか」
これらが見えるだけで、経営者の意思決定は大きく変わります。
人を採用する。
設備投資する。
新規事業を始める。
社員に還元する。
銀行から資金を調達する。
会社を成長させるための行動を、「なんとなく怖いからやめておこう」ではなく、数字という根拠を持って判断できるようになります。
私は、財務とは会社を守るためだけのものではないと考えています。
財務は、経営者が安心して挑戦するためのものです。
篠永コンサルティングオフィスは、広島を拠点に、法人向けキャッシュフローコーチとして毎月の試算表をもとにしたキャッシュフロー表の作成、年間目標の策定、設備投資・採用・報酬・借入・売上目標などの意思決定をサポートしています。
目指しているのは、単に数字を分析するコンサルタントではありません。
会社のビジョン。
経営者のビジョン。
社員の未来。
そして経営者を支える家族の未来。
そこまで含めて一緒に考えられる「社外No.2」でありたいと思っています。
もし今、
「会社のお金について漠然と不安がある」
のであれば、その不安を放置する必要はありません。
まずは会社のお金を見える化する。
そこから、
「今、何をするべきなのか」
「次にどこを目指すのか」
を一緒に考えていきましょう。
お金の不安を、安心・安全・ポジティブに。
それが、篠永コンサルティングオフィスが財務コンサル・キャッシュフローコーチとしてお手伝いしたいことです。